2006年 09月 05日
脊椎分離すべり症 |
「脊椎分離症・すべり症」という病名をご存知でしょうか。
脊椎の後面に亀裂(ヒビ)が入り分離していくのが「分離症」です。
そしてその脊椎骨が前方(お腹側)にすべっていくのが「分離すべり症」です。
分離していなくてもすべっていく「変性すべり症」というのもあります。
この分離・すべり症は激しいスポーツ(サッカーやスキーなど)をされている人におおくみられるようです。また変性すべり症の場合は圧倒的に中年以降の女性に多く見られるともいわれています。
分離症もすべり症も神経の出ている椎間孔にストレスをかける、あるいは脊柱管を狭窄したりして腰痛の原因になります。とくにすべり症の場合は足の痛み、しびれを伴い、もっとひどくなると歩行困難にもなります。
当院にも何人か定期的に来られている患者さんがおられます。
先日もすべり症の方が来られました。初回の問診時に病院からは背骨が1/3ずれていると言われ手術を勧められたようです。そしてすべり症と言う病名も知らされていないようでした。
1/3ずれていると言うことと腰痛、足のしびれ、きつくなると歩行困難などの症状があるとのことだったのですべり症ではないかなとは思っていました。
4回目の治療時にレントゲン写真を借りてきてくださいました。
ちょうど右上の写真と同じようなものでした。私たちはドクターではありませんので病名を診断することはできませんので医学書を見せただけですが。また日本では私たちのような治療家は分離すべり症の治療することを禁止されています。
ただアメリカのカイロプラクティック・オステオパシーのドクターは治療されています。
治療法もかなり確立されており安全です。
病状の進行度によってすべての方が改善される訳ではありませんが、良い結果も多く見られます。今回の患者さんも3回の治療で歩行が大分楽になられました。改善に向かわれて本当に良かったです。
私は手術を否定するつもりはありません。
ただこのような患者さんが、私たちの所へ来られるのはどうにか手術は避けたいという思いから来られるのではないかと思います。
by takeda-chiro
| 2006-09-05 19:35
| 症例(その他)